岩山郁代(旧姓)の「なひけ?」の話 Vol.2

 

「子供の医療費」

屋久島から柴又に移り住んで4年。
さらに岩手に越して二ヶ月。
この間、我が家の人口は二倍に膨れ上がり、
毎日慌しく過ぎていった。

 

娘が六ヶ月になった頃に発症したアトピー性皮膚炎。

一歳六ヶ月での耳の手術。

夜泣きとの戦いで息つく暇もない状態での育児。
知り合いのいない柴又で、
我ながらよくやったな〜と、自分を褒め称えたい。

 

そんな中、久しぶりの帰省で、上屋久町に住む友人と会った。
彼女も育児に奮闘している三児の母である。
当然、子供の話に花が咲く。
彼女の三男も喘息気味だと言う。

「そういえば、屋久島って、
  子供の医療費はどうなってるの?」
・・・と聞くと

「ひと月に3,000円までは自己負担。
  3,000円以上かかった場合は
   とりあえず病院に支払いをして、 
    あとで役場に行って申請をすれば、
     3,000円を超えた分だけ戻ってくる」
・・・との答え。

面倒なので、申請せずにそのままという人も少なくないらしい。

「そっちは?」

彼女の質問に思わず胸を張って答えてしまった。
私が偉いわけでもないのに・・。

「都内がすべてかどうかはわからないけど、
  私が住む葛飾区には乳幼児医療証という、
   子供の保険証みたいなものが送られてきて、
    それを見せると都内の病院や歯科医院は
     すべてタダなの。
      この子の手術代もタダだったんだ。」

これには友人、「うわ〜!いいねえ〜」と、驚いていた。

そうなのだ。
自治体でまるっきり異なる子供の医療費の問題。

ちなみに私が知っている限りでは、
千葉市は毎回病院で200円のみ支払う。

そして現在私が住む盛岡市では、
とりあえず病院で治療費を支払うと同時に、
市役所から貰った「医療費助成給付申請書」というものを
病院の窓口に提出すれば、
自分の口座に支払った医療費が振り込まれる
・・・という仕組み。

やはり、葛飾区の乳幼児医療証は偉大だった。

 

少子化を真剣に考えるならば、
こういうところをまず改善して欲しい。

男どもが中心となってつくったに違いない、
形だけのエンゼルプランはもうごめんだ。

 

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