Vol 1. 原集落 「げじべえ」とは?

 

げじべえの里  げじべえ由来書き
「げじべえ」って、なんなーつか(なんだろう)

「げじべえ」 は屋久島の山に住む妖怪です。
屋久島の山には、色々な妖怪が住んでいます。
その代表的なものが、「げじべえ」「山姫」「山のもん」
「川のもん」などです。

「げじべえ」は、森の精の妖怪で
大木や老木などに住み着いています。

昔のきこりたちは、老木などを切るときには、
ヨキやノコなどを供え、
お神酒を奉ってことわりを言って切り倒しました。

その昔、木炭が重要なエネルギー源であった頃、
屋久島では炭焼きが盛んにおこなわれていました。 

その頃集落の人たちも組合を作り国有林を払い下げ
どんどん森を切っていったのです。 

これに怒ったのでしょうか、
「げじべえ」は山で炭を焼く人たちに
夜な夜ないたずらを仕掛けてきたのです。

それは、昼間に人たちがしていた事のまねをするのです。

まず、木によきで切込みを入れる、
そして、ノコで引き、矢を打ち込み、木が倒れる。
それを、本物と寸分も違えずに再現してくるのです。

その倒れる木が如何にも自分たちのいる炭窯に
打ちかかって来るようで大変怖かったそうです。

このことは、自分たちの棲家が荒らされていく事への
「げじべえ」たちから人間への無言の抵抗だったのかも
しれません。

今でも屋久島の山、
そしてこの森には多くの「げじべえ」たちがいて
私たちの行動を監視しています。

人間のわがままで山や森を傷つけると
「げじべえ」はいたずらを仕掛けてきます。

「げじべえ」は決して私たちに悪意は持っていないはずです。
私たちの思いや願いを聞いてくれるに違いありません。

あなたも「げじべえ」に語りかけてみてください。
何か聞こえてきませんか。
 
この山、この森とともに生きてきた先人たちの知恵と
これからの私たちの生き方を考えていきたいとの思いで
この地を「げじべえの里」と命名しました。

(*本文は、「げじべえの里〜千尋〜」の紹介看板より転載)

 

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